Wi-Fi設定が効かない!?実は「プロトコル設定」が全てを握っていた話

2025.06.13

最近、Wi-Fi設定が思うように反映されないという問題をよく耳にします。
特に、「静的IP設定をしたはずなのに、GUIでIPを自動取得にしても、静的IPが優先されてしまう」という現象が発生することがあります。

これは実は、ネットワーク設定における「優先順位」の問題が原因です。

プロトコル層(IPv4)の優先度

多くのオペレーティングシステム、特にWindowsでは、ネットワーク設定が複数の層に分かれており、設定の優先順位が問題になることがあります
GUIでWi-Fi設定を自動取得(DHCP)にしても、前回設定した静的IPが優先されてしまうことがあるのです。

Wi-Fiの設定画面(GUI)と、プロトコル設定(TCP/IPv4)には設定の階層があります。
後者の設定が優先されることが多く、静的IPがシステム起動時に適用され、その後に変更したWi-Fi設定が反映されないことがあります。

システムキャッシュと設定の継承

システムキャッシュ:オペレーティングシステムは、設定をキャッシュして保存することがあります
静的IPを設定した後、その情報がキャッシュされ、GUIでの設定変更が反映されにくくなることがあります。

ネットワークアダプターの設定継承:Wi-Fi設定は、全体的なネットワーク設定(特に静的IP)を引き継ぐことがあります。
以前設定した静的IPがそのまま残っていると、新しい設定がすぐに反映されないことがあります。

ネットワーク設定のリセット方法

この問題を解決するためには、ネットワーク設定をリセットする必要があります。
以下の手順でキャッシュをクリアし、設定の優先順位を正しく適用できます。

ネットワークスタックのリセット

netsh int ip reset コマンドを使用すると、
ネットワーク設定のキャッシュをリセットし、新しい設定を適用できます。

Wi-Fi設定の削除と再作成

netsh wlan delete profile コマンドを使用して、Wi-Fi設定を削除し、新たに接続し直すことで、設定を再適用できます。

なぜプロトコル層の設定が優先されるのか?

Windowsでは、静的IPを設定すると、その設定がネットワークアダプターのデフォルト設定として適用されます。
これにより、GUIでIPを自動取得に設定しても、システムが静的IPを優先して使用することがあります。

まとめ

Wi-Fi設定が反映されない問題は、決して珍しいことではなく、ネットワーク設定の階層とキャッシュメカニズムが原因です。
Wi-Fi設定が自動取得に変更されても、静的IPが優先される場合があります。
この問題を解決するためには、ネットワーク設定をリセットしたり、Wi-Fi設定を再作成することが重要です。

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