ちまたにコーヒー豆焙煎店が増えた気がします。そんじょそこらのお店じゃ流通してない豆を片っ端から試すのが趣味のわたしにはありがたい!
こんにちは。まだ肌寒かった2月、長らく会社のご近所さんだったそごう川口さんにラブレターを書いた者です。
あの記事は文中でも触れましたが、そごうさんに4ヶ月しかお世話になってないペーペーが書いたものだったのでした。(でもほんとに誠実に書いたんですよ!!!苦笑)
さて、本日はBAオンライン編集長より「IT企業に就職してみて」というお題を仰せつかりました。
ここまでお読みいただいてだいたい察しがつくかと思いますが、なかなか「癖が強いと」内外で評判の石頭社員でして。(いい評判だといーけど)
今回もこの強い癖に甘えて、この8ヶ月をふりかえりまして自分の仕事の進め方についての反省と今後の課題についてまとめてみたいと思います。
人生経験豊富なみなさまはきっと読むと胃が痛くなる話かと思いますので、お食事中の方はご遠慮をば。
迫力ある指示を出すシェフと出会う
話はBAに入社する前。もともと頭の固い石頭くんだった私は、このご時世で仕事にあぶれ、やることないなあとふらふらしておりました。
そんなある日ご縁をいただきまして、飲食店のアルバイトとして拾っていただいたんです。そこで出会ったのが、いまや私が生涯の恩師と勝手に崇めるシェフでした。
このシェフがまー、小生なんぞ軽ーく上回るガンコ者のオッチャンでして。いえ、汚い言葉、傷つける言葉で罵るなんてこっちゃあしませんよ。指示にいちいち迫力があるという意味笑
「皿もってこい」ではなく
「サラァァァァァァッッッッッッ!!!!!!」
「ごはんよそって」ではなく
「ゴォハアアアアンンンンンン(ググググッ)!!!!!!」
山びこかよ。奥様との夫婦経営のお店でしたが、シェフのライオン・キングばりの声にまったく動じない奥様のハートの強さに感動しておりました。体が大きい割にビビりなワタクシ、度々ビクッとしてしまい、お客さんにクスクス笑われたものでした。それでもお客さんのなかには、「ここに来てみなさんを見てるとなんだか元気になるよ」と言ってくださる方も。
シェフはランチの時間が終わり、自分はディナーの準備をすすめながら私たちバイトに「休憩しよう」と言い、いろんな話を聞かせてくださいました。
「おれ、ダメってわかってんだけどすぐテンパっちゃうんだよな」
奥様もご承知のようす。僭越ながら名コンビだなあと思っておりました。
仕事はスピードだけじゃない
そんなあるとき、私がいつものようにランチを終えて皿を洗っていると、シェフが「ちょっと石頭ちゃんサ」と呼ばれました。ハイ……と何について叱られるのか、おそるおそる店の裏に行くと、シェフが肩をぽんとたたいてこうおっしゃいました。
「仕事を早くやろうとしてくれてるのはありがたい。だけどもう一息、こっちの仕事に干渉してきてくれんか」
ぼくはそれまでシェフのとなりで、とにかく自分に与えられた仕事をもっと正確に、もっと早くこなそうと努力してきました。ひとつでも早く皿を洗い、0コンマ1秒でも早くシェフにトングを渡すことが自分のミッションだ、と。
それはいいのですがそればかりに集中してしまった結果、シェフが他にやってほしい仕事がありそうか、もっと高望みするならお店のためになる仕事がありそうか探してみるという、別のミッションを見つけることができずにいたのです。
そうか、もっとやっちゃっていいのか。ちょっぴりシェフに認めてもらえた気さえしました。
明くる日のランチの営業中。
さっそく勇気を出してみました。それまで皿を洗っていた手をゴシゴシ洗い、ランチにセットでついている付け合わせの野菜を、自分で盛り付けてみました。それは、それまでバイトの自分が食材に触っていいのかどうかわからないからと、ふれないでいた仕事でした。
シェフ、どうでしょう。そんな気持ちでシェフの左側にそっと置いてみると、
「ニンジンはもうちょっと高く、山のように」
あっという間にシェフのなめらかな手つきで直されてしまいました。
「よし、出せ」
半分ヒヤッと、半分ワクワク。新しいことができるようになった!と気持ちがほくほくしたのでした。
「自分が知らないことには手を出さない」?
もっと他人の仕事に干渉していっていい。そう気づくと、やったことない、知らないと遠ざけていた仕事にも真摯に向き合いたいと思うようになりました。そこで自分のパソコンスキルを活かしたいと、思い切ってIT企業・BAで働くことに決めました。
ところが。ギョーカイの皆様から「あたりまえでしょう」と叱られそうですが、このお仕事はパソコンが少し分かるくらいでは務らない。とにかくその都度その都度扱う機器やサービスの勉強をして、実地で使いこなさなくてはいけない。結局、毎夜毎夜徹夜も同然で関連分野の勉強をこなしていく日々がはじまりました。
わからないのにやらなくちゃいけない。わからないのは自分のせい。しかも今度は、自分の失敗で影響が出る範囲がとてつもなくでかい。そんな日々のなかで、ご存じ石頭くんはまたまた勘違いをしてしまいました。
この石頭君、必死に勉強しようと自分を追い込んでいるうちに、知ってから、わかってから行動しなくちゃという強迫観念がどんどこ育っていってしまいました。そしていつの間にか、仕事に対して「自分が知らないことには手を出さない」という姿勢を持ってしまったのです。
これが原因で、いろいろなプロジェクトで失敗が続くこともありました。オイオイ(オイオイは先輩方のセリフ)
「ひとは同じ失敗を繰り返す」と、最近読んだ東浩紀氏の『ゲンロン戦記』にありました。先に書きました飲食のときと同じ失敗をしている。ああ無情。
知らないことは知らないなりに
昔のことをふりかえれば結局、大学卒業後ふらふらしていたのも、この姿勢が原因だったかもしれません。当時のぼくは、いろいろ悩みながら就活をしていました。
「大学で勉強を終えただけで社会のことを何も知らない自分が、仕事なんかやっちゃっていいのか?」
そんな疑問を抱いてからというもの、それまでどうして自分が研究生活やアルバイトを平然とできていたのかよくわからなくなってしまいました。世界が足元からガラガラと崩れ落ちていくような感覚。青春ですね、きっと(白目)。
「全部知ってる」ひとはいない。知らないことは調べよう。
前進あるのみ( ー`дー´)キリッ
今回の教訓です。ここまでまとめるのにもそうとう時間がかかってしまいました。。きょうも日能研さんの電車広告で、アタマをマルくしながらがんばりましょー!
お気に入りのインディーズ・バンド↓