農家の苦悩

農家の苦悩

現在、米や野菜の農作物が軒並みに値上がりして家計を圧迫しております。

農家としては値上がりは正直助かりますが、温暖化の影響で、米の取れる量や質が
年々下がっておりさらに肥料等の値上がりで何とか赤字にはならない程度です。

私の家ではコシヒカリを長年作っておりますが、作る品種を高温に強い品種
切り替えるべきか悩みどころです。
品種を変えることにて高温の夏に苗が耐えられ
安定した量と品質の米が取れるようになる一方、農機具の買い替えが必要になるからです。

コシヒカリは比較的稲が細く、低馬力のコンバイン(稲刈り機)で刈り取りが出来ますが
品種を変え、高温に強い稲に変えた場合、稲が太くなり、今までのコンバインでは刈り取りが
難しくなります。
家のコンバインは3条刈の19馬力しかない為非力過ぎる。

コンバインの買い替えも検討したが同じ3条刈として下記ぐらいになる。

25馬力:530万~570万
34~48馬力:640万~1152万

毎年米を収穫して農協に出荷しても肥料や除草剤代等を引けば収入は数十万程度
もっと大規模に生産していれば、それ以上の利益も望めるでしょうがリスクもあります。
又、機械を多く扱う為、点検やら修理で、毎年何かしら部品が壊れて修理代が
発生しているので収入が全てなくなる年もあります。

温暖化で高温が続くなら高温に強いものを作ればいいと簡単には思いつくが
それを実現するには、それなりにハードルがある。
大抵の農家は子供に田畑を守る為継いでほしいと思うが、収入に対して支出が
遥かに大きい上、苦労するのは明らか、誰も継がせることなく廃業が流れになっている。

私も父から畑だけば誰かに作るのを頼んでいいから守ってくれと日頃言われておりますが
あくまで自分たちが食べる分を作る為に続けますと言うだけで、作った米を売るまでは考えていない。

自動で耕してくれるAI制御のトラクターや、自動で除草剤を撒いてくれるドローン など、
農業の機械化は進んでいるが、値段が桁違いの為、小規模農家では、自動化するよりは
人の手で行った方がコストが抑えられる。
農業をIT化し少ない人力で農業を効率化できるのは素晴らしいことだと思っておりますが、
あくまで大規模農家であればの話で中小農業では手が出せない金額の為、見向きもされません。
農業を手伝う中で、こんなのがあればと身近に手に入る機器で何とかならないか色々と考えていこうと思います。

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