テレワークの功罪
コロナにより一気に当たり前になった”テレワーク”、立場によって受け取り方、感じ方様々でしょう。
当BAオンラインでも何人かテレワークをテーマにした記事何点かありますが、今回は会社目線でテレワークの功罪を考えてみたいと思います。業種業態により、勤務形態様々であり、あくまで当社(IT関連サービス業)目線での論評なので悪しからず。
当社の事業は、大きく3つ
①ネットワークのインフラを構築する(テレワークの社内インフラを作ったりもします(笑))
②ソフトウェアの開発
③ウェブサイトの制作
テレワークには乗りやすい業務ではあります。
また、職種で分類すると、
1)マネジメント
2)エンジニア、デザイナー
3)営業
4)事務、アシスタント
2020年1月から2年間の中で、何度も緊急事態宣言が発出され、企業としての責任上、また従業員の安全の為、一部のマネジメントのみ出社して、他は全て強制的にテレワークに移行するという時もありました。
現在(2022年1月)は、会社としては通常状態(全員リアル出社)とし、テレワークするしないは個人の希望と上司の承認をセットにしています。結果、マネジメント、事務、一部のエンジニアを除いて、約2/3がテレワークに定着し、さしあたり特に業務に支障はありません。
が……
テレワークは、交通費、オフィス光熱費、オフィスを間引いてしまえば家賃すら削減することができます。
社員側も通勤時間がなくなり、良いことずくめのように思えますが、
実は会社にとっても社員にとっても、少しづつ”膿が溜まっている”ことに注意する必要があります。
今後デジタル化の流れが益々進むので、テレワーク、ネットミーティングの頻度が減ることはないでしょう。
筆者はアナログ全盛の時代を生きてきた人間なので、どうしてもこのデジタルファーストな現代、というよりもコロナで急激にデジタル化した今に違和感を感じずにはいられません(思いっきりIT関連のサービス業を営んではいますが…^^;)。
一方、デジタルネイティブと言われるZ世代の若者はどうなのか?
学校も殆ど登校することなくオンライン授業、就職しても殆どテレワーク、友達を作る機会が無く、メンタルに問題を来たす人が増えているようです。
つまり彼らですら人間関係の基点はリアルということです。
テレワーク、ネットミーティング、事務的な要件を進めるには何ら問題ありません。
むしろリアルより手軽でやり易いとも言えます。しかし、ブレーンストーミング的な内容であったり、ゴールがはっきりしないものには、明らかに不向きです。間が持てなくなり、コミュニケーションが続かないのです。
コロナ前の営業活動風景で、既存のお客さんのところへ特に要件がなくても定期的に伺い話をする(雑談?笑)中から、思いもしなかった案件が生まれたり、シナジーが作れたりします。
そういったことはテレワーク、ネットミーティングからはほぼ期待できない、と言ってもいいでしょう。
創造性、クリエティビティには、必要な無駄、脳には多方向への刺激が必要なのです。
話をまとめると、テレワーク、ネットミーティングは、便利なコミュニケーションツールではありますが、
人間関係を醸成するツールにはなりえない。そして、シナジーを生むコミュニケーションにならない。
事業運営上、社内外のコミュニケーションは前提であり生命線です。コロナ前まで当たり前に作れていた人間関係やシナジーが、これからは意識して作っていかないと駄目だ、ということです。
特に若い人、社内にも社外にも人間関係を築けていないような人達には目を配ってあげないと、確実に破綻しますね。
過去の記事