【基礎の復習】クラウド上のサーバ、その種類

【基礎の復習】クラウド上のサーバ、その種類

クラウド上のサーバはどんな種類がある?

クラウドでサーバを運用することが一般的になって早数年。
この記事を読んでいる皆様も当たり前のようにクラウドを運用している方が大多数だと思われます。

では皆様のそのクラウド上のサーバ、どのような形態で運用しているかきちんと把握はできていますでしょうか。今回は基礎知識としてこの形態の復習をしてみたいと思います。

サービスによって定義が曖昧だったり異なることが結構ありますが、一般論としてご認識ください。

専用サーバ

読んで字の如く、物理サーバを1台そのまま専有します。OSの選択レベルからやりたいように操作が可能で他のユーザーの影響を受けることもありません。

基本的に高スペック専用プランで、当然その分高コストとなります。スペックの変更はサービスによってできたりできなかったりまちまちとなっています。

SNSやイベント運営等のアクセス数の多いサイト、社員や顧客等の管理サーバ、独自アプリサーバ等を運用する場合には専用サーバの使用が検討されます。

また、他形態に比べて申込みから運用開始までにかかる時間が長いという特徴があります。

サービスの例

KAGOYA マネージド専用サーバー
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ
エックスサーバービジネス マネージド専用
CPI マネージド専用サーバー

クラウドサーバ

物理サーバ上に構築された仮想サーバを利用します。

物理的には同じサーバ上に同居する形とはなっていますが他ユーザーの影響を受けることはほぼありません。OSはクラウド業者が指定したものから選ぶ形とはなりますが、サーバ管理者としてアプリのインストール等、自由にカスタマイズが可能となります。

スペックは普通以上から高性能まで選択ができ、殆どのサービスでスペックの拡張が可能の為、最初は性能を抑えてスタート、負荷が増えてきたと思ったらスペックアップするといった運用も可能です。複数台のサーバで構成することが前提として考えられているため、ローカルネットワークを構築したり、負荷分散装置や仮想ルーターを設置することも可能となっています。

WEBサーバとDBサーバを分割する等、用途の異なる複数台のサーバが必要な案件に向いています。

サービスの例

Amazon EC2 (AWS)
Microsoft Azure
IBM Cloud
さくらのクラウド

VPS

virtual private serverの略で、クラウドサーバと同様に仮想サーバを利用します。

特徴的にもクラウドサーバと同じ部分が多いのですが、こちらは複数台のサーバ運用を想定した作りにはなっていません。1台で完結するWEBサーバ等が主な利用用途となるでしょう。

また、これもサービスによりますが、スペックの変更が行えないものも多いので、途中でスペックアップしたくなったら別にサーバを構築してコンテンツを移行するという手間が発生するケースもあります。その分コストを抑えることが可能で、アクセス数がそれ程多くなく一時的に集中することもないWEBサイトならば月額1000円未満で利用が可能な場合もあります。

サービスの例

ConoHa VPS
お名前.com VPS
さくらのVPS
カゴヤ クラウドVPS

レンタルサーバ

基本的にWEBサーバ専用のサービスで、1台の物理サーバ上に用意されたDBやHTTPサーバーを複数のユーザーが共同で使用します。

当たり前ですが同じサーバを使っているので、1ユーザーが大量にリソースを使用したら他の同居ユーザーにも影響が発生します。
最悪、他のユーザーが原因でサーバーがダウンしてWEBページが表示できない、というケースも想定しておかなければいけません。

管理権限が与えられないのでカスタマイズも行えず、サービス側が指定したアプリケーションを使うこととなります。

一見なんのメリットもないようですが、とにかく安いという特徴があります。月額100円くらいで運用することができるサービスも存在します。

とは言ってもデメリットが大きいので個人利用が主であるサービスと考えたほうがよいでしょう。

…と、サーバの保守運用をしている側目線で書きましたが、レンタルサーバの場合は他の3サービスと違って、サーバの保守メンテナンスをサービス側でやってくれるので、ユーザー&コンテンツ制作会社の体制でWEBサーバを運用するなら選択肢に入るのかもしれません。

サービスの例

エックスサーバー
ConoHa WING
ロリポップ
さくらのレンタルサーバ

まとめ

それぞれの特徴は掴めましたでしょうか。

利用先の選定はこの上に各サービスごとの価格や差異を見極めてどこでサーバを運用するのが最適か考える必要があります。

適切なサービスを選択して余分なコストをかけずにサーバを運用しましょう。

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